愛しさを籠めた花を持ち
月夜を歩く人がいる


夜に歩くのは
届ける人が朝を迎えるとき

まるで初めから
そこにあったかのように

その花を
届けておきたい気持ちから



その花の配達を
頼んでくれた人から

預かっていた鍵で
静かに扉を開けると

家から臨める森から
熊がこちらを見ている


内緒にしていてと
指で合図を送ると

不審者ではないことを
察してくれたかのように

熊は緩やかに
その場所に座ってくれた



玄関の扉を開けると
二手に分かれて

二階へと繋がる階段が
広い玄関ホールにある


階段と階段の間に
置かれている飾り棚に

そっと花を置いて
静かに扉を閉める



帰る頃には
緩やかに朝陽が昇り

四葉が揺れている
緑の丘を見た届け人は


あの花に籠められた
想いは届くだろうと

柔らかな気持ちを抱き
熊に一礼をして家路に着く






【追記】

届け人の
心配りというのが

人の家にこっそり~と
結構勇気のいる

微妙なラインでありながら
信頼も感じると同時に


一見したら
人を襲うと思われがちな

熊の存在が
とても優しくあることが

このうたの
面白いところでもあります



たとえば
ちょっと悪びれた顔をして

道を歩いている
お兄ちゃんが

実はすご~く
優しい人だった!!みたいな


そういう意外性って
本人は恥ずかしがりますが

実はとっても
キュートな一面だったりします



あなたの持っている
意外性のようなもの

ちょっと恥ずかしいなぁ~と
感じている自分のことを

頷くような感覚で過ごすと
軽やかさを感じられるかもしれません

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