ある日
突然

暗く
深い海の底に

飛び込んで
あなたは沈んでいった



あなたのそばに
赤い魔物が居たこと

本当は
心の何処かで気づいてた


そのこと
言えなくて

そのこと
伝えられなくて



いつしか
あのとき

言えていれば
伝えられていれば


あなたは
あの海に

沈むことなく
生き続けていたのではと


小さな私は
後悔を覚えた



暗く
深い海の底に

飛び込んで
沈んだあなたのことを


探して
探して

私は
自分を置き去りにした



本当のことを
言うならば

後悔を
していたつもりで


あなたを
失った悲しみを

あなたを
失った惨めさを


見つめるのが
ただ怖かった



あなたをこの世界に
引き止められるほどの

目映い魅力が
私にないのだと


あなたをこの世界に
振り向かせるほどの

愛される存在力が
私にないのだと


私が
何を言おうとも

あなたの選択は
変わらなかったと気づいても


それほどまでに
傷ついた心があることを

見つめるのが
ただ怖かった



そして
飛び込んでしまった

深く
暗い海の底で


私が見たのは
海の上で輝き

水面を照らす
ひとつの太陽の光



暗い場所から
見れば見るほどに

その太陽は
あまりも大きく美しく


涙がこみ上げて
手を伸ばしたとき

この体は
水面に浮き上がっていた



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