きみはいつも
前を見続けていて

ある日

石に躓き
パタッと倒れた



手も
足も
顔も


泥に
まみれて

悲しくて
悔しくて

涙が
止まらなくて


立ち上がる
気力さえ失い

泥の上で
寝転んでしまった



じんわりと
感じ始めた

泥の
土の温もり



悲しいときも
悔しいときも

痛いときも
苦しいときも


笑ってさえいれば
きっと越えられる

嘘ついて
自分励まして



本当は
泣きたかったのに

本当は
挫けたかったのに


本当は

バカみたいに
のたうちまわって

やるせなさを
表現したかったのに



本当は
俯く必要があった

本当は
下を向く必要があった



そこには
温かな地面があって

地面には
深く張る根があって


そこに
手を突っ込んで

掘って
掘って

地底には
優しさがあることを


知って
空を見上げたとき

きみは
緩やかに咲いた



悲しみの残像が
胸に残っていても

悔しさの残像が
胸に残っていても

緩やかに
ゆっくり溶け出して



空を舞う女神から
感じる

優しさと
愛しさは


それを見る
きみの

優しさと
愛しさが


それを見る
きみの

涙目の
静かな微笑みが


ここにあるよと
映してくれている







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